リベ大のオススメ書籍、タルムード金言集を読んでみました
本記事ではリベラルアーツ大学でオススメされている石角完彌さん著のタルムード金言集を読んでみましたので、自分の経験や価値観と共通、共感できる部分を抽出して内容を紹介していきたいと思います。
こういった方に是非読んで頂きたいです。
本の内容をざっくり知りたいけど自分で読むのが面倒
どんなところが実生活に活用できるか、具体的に知りたい
ユダヤ人がどんな考え方をしているか知りたい
内容は三章からなりそれぞれ、お金、ビジネス、人生においてユダヤ人の聖典タルムードにある説話から学ぶべきポイントの紹介がされています。
各章で僕の中で印象に残った説話と考え方をご紹介していきたいと思います。
第1章:お金を引き寄せるユダヤ哲学
この章ではユダヤ人のお金を引き寄せる具体的方法というより、ユダヤ人が何を大事にしているのかと、その大事にしているものの副産物としてお金を得ているということがわかります。
そもそもユダヤ人はお金に対して中立的な立場です。
中立的とはユダヤ人はお金よりももっと大事なものがあり、お金に対する執着がないということです。
そのため、相場や流行りなどに惑わされず冷静でいられるのです。
ユダヤ人はお金より大事にしているもの、それはウィズダムです。ユダヤ人はウィズダムはお金を払ってでも手に入れるべきと考えています。
ウィズダムとは何か
それは賢明な生き方のガイドラインです。
より詳しく言うと、自分の判断、選択、行動、決心、言葉によって自分や家族を不幸や不愉快にしない生き方です。
賢明でいるには5つの心構えが必要です。
- 適正:身の丈にあった生活、報酬
- 自己規制:日々の勉強
- 自己抑制:誘惑に負けず
- 自己管理:自分を管理し
- 正直:正直に生きる
この5つ心構えを持つにはどうしたら良いかを教えてくれる説話がこの章で多く紹介されています。
ノーペインノーゲインの法則
そのうちの一つに魔法のザクロという説話があります。
ある3人兄弟がそれぞれ不思議なもの探す旅にでて、長男が世界を見通すコップ、次男が空飛ぶ絨毯、三男が実が1つしかならないザクロを手に入れ集まります。長男がコップを見ているの疫病に苦しむある王国のお姫様を見つけ空飛ぶ絨毯に乗りザクロを分け与え姫様を無事助けます。国王が褒美に姫様との結婚を申し出ます。お姫様が兄弟に質問し最後はザクロを半分失なった三男と結婚するというお話です。
何か得るには何かをまず失わなければならない。
この話で三男が誘惑に負け(自己抑制できず)ザクロを出し惜しみしていたら王国の姫様と結婚することはできなかったでしょう。
3人とも人のために(今回だとお姫様)賢明な生き方をしていましたが、一番多くの犠牲を払った(ペイン)三男がお姫様と結婚(ゲイン)できています。これはまさに適正な報酬だったのではないでしょうか?
確かに僕の今までの経験からも納得のいくところがあります。
僕は高校時代、進学校ということもあり毎日通常の授業とは別で補修を毎日4時間以上3年間続けていました。(ペイン)
あまり裕福ではなかったですが、私立高校に入れてくれた家族に報いるため必死でカリキュラムに食らいつきました。
このおかげで高校入学当初偏差値40だった僕が偏差値60の有名大学に進学することができました。(ゲイン)
自己をコントロールして賢明に生きた結果です。多くの方にもこういった経験があると思います。
人の幸せを考え、自分をコントロールしながら正直に生きることで大事なもの(お金、人脈、時間)蓄積すれば、それを差し出したとき身の丈に合った、つまり大きな報酬がかえってくる。と筆者は伝えたかったのだと僕は思います。
第2章:タルムードの知恵をビジネスに生かす
この章ではビジネスに生かせる知恵を教えてくれています。その中で会社員の僕でも共感できた部分を紹介します。
しつこい交渉と小さな成果の積み重ねが大事
神との交渉という説話があります。
神がソドムの町には悪人が満ちている。すべてを焼き払わねばならないと言います。そこでアブラハムが神に対してこのような交渉を始めます。ソドムの町に善人が50人残ってたら神様は善人も悪人も一緒に焼き払うのですか?神は50人も善人がいるのなら焼き払いはしないと言います。次にアブラハムは50人といったが5人少ない45人ではどうかと再度問います。神は45人なら焼き払わないと言います。このような問答が続き最終的にアブラハムは10人まで善人の数を減らすことに成功しました。
ここで言いたいのは相手が誰であってもあきらめずに交渉するべきということです。
相手は神にもかかわらずアブラハムはしつこく交渉を続けていきます。
ビジネスをする上で反論しないと賛成ととられてしまいます。
自分の意見を通したいなら誰に対してもしつこく交渉することが重要です。
小さな成果を積み上げるも重要です。
まずはアブラハムは50人、次に45人と善人の数を減らしていきます。
小さな数から提示して少しずつ自分の理想に近づけて行き、自分の目標の成果が得られるようになります。
疑問の精神こそ道を切り開く
モーゼの反論という説話があります。
モーゼは神にエジプトに行きユダヤ人を救ってくるようにと、無理難題を課せられます。これに対しモーゼは執拗に質問していきます。
この説話に対する僕の意見は
疑問を持つことで事象の細分化をしるべき。
自分のやれる事象へと変換する。
ということを伝えたいのではないかと感じました。
言いなりになるのではなく本当に自分がすべきことなのか常に考え続ける、自分の強みを活かせるのか
、自分よりうまくできる人はいるのではないか。
疑問を持つことで最善の方法を模索していくことがビジネスでも重要です。
人1人にできることはたかが知れています。
疑問を持つことで自分にできること、すべきことかを明確化することで前に進めるのです。
ここからは僕の意見となりますが
疑問ももたず、交渉もせずにいたならきっと仕事はつまならくなると思います。
やらされ仕事、やりたくない仕事を押し付けられ、思考停止してしまう。
こういった人が仕事を楽しくできるはずがありません。
疑問を持ち、交渉続け小さな成果を積み重ねることで自分に自信がつき、やりたい仕事ができる
仕事が捗るようになります。
やはり、自ら考え自発的に動ける人は仕事が楽しくなる筈です。
第3章すべてを捨てる覚悟が道を切り開く
この章では前述した2章とは別で特定のジャンルということではなく、人生そのものに役立つ説話が乗っています。
幸せは単調な今の中にある
その中で一番、共感できたパラダイスを見つけた男という説話を紹介します。
家族を持ったある男が日々の生活に嫌気が差しパラダイスを探しに行きます。最後みすぼらしい村につき見覚えのある女に迎えられます。男はここがパラダイスであると確信します。
幸せは普段自分が気付かないだけで意外と身近にあるということです。
家族何気なく過ごす日常、一見刺激のない生活に感じるかもしれません。
ですが、冷静に考えてみると愛する妻と子どもと平和に暮らす。
これはとても幸福なことではないでしょうか。
手放して初めて幸せを自覚できるのです。
僕も妻がいます。このことを忘れずに今を大切にしていきたいと感じました。
金言集は確かに金言だらけだった
本記事では僕がとくに共感した、魔法のザクロ、神との交渉、モーゼの反論、パラダイスを見つけた男を僕の意見を交えて紹介しました。
この本では他にも多くの説話や格言が紹介されています。
ユダヤ人はこういった話を小さい頃から親に聞かされて成長していきます。
自己をコントロールし人のために行動し、すべての事象に根気強く疑問を持ち続ける、
これができるユダヤ人は成功するの必然ですね。
ですが日本ではここまで具体的な話や教訓のような話をしたり、家族で討論するといったことがあまりない様に感じます。
実際、僕の家族内でもそういった話をすることはほとんどしませんでした。
この本を読んだ僕は今度生まれてくる我が子とはユダヤ人の説話を話したり、自分の経験から学んだことを伝えていきたいと思います。
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